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2020 年度 実績報告書

多数のケモセンサーを駆使する環境細菌の物質認識機構の革新的洞察

研究課題

研究課題/領域番号 18H02130
研究機関広島大学

研究代表者

加藤 純一  広島大学, 統合生命科学研究科(先), 教授 (90231258)

研究分担者 川崎 健  広島大学, 統合生命科学研究科(先), 助教 (00510299)
緋田 安希子  広島大学, 統合生命科学研究科(先), 助教 (70825760)
田島 誉久  広島大学, 統合生命科学研究科(先), 助教 (80571116)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードケモセンサー / 物質認識機構 / 走化性 / 青枯病菌
研究実績の概要

Ralstonia solanacearumのmcpC遺伝子を除く21の走化性センサー遺伝子をすべて破壊した株(POC22::mcpC)では、mcpCは機能的な発現がなされない。POC22::mcpCに他の21のセンサー遺伝子をプラスミドで導入したところ、mcpTを導入した時のみmcpCは機能的に発現する。この結果から、①McpCとMcpTはヘテロマーを形成することで機能する、②mcpC単独発現ではセンサーアレイが形成できないため機能できない、の2つの仮説を得た。2018-2019年の研究から、仮説②は否定できるとの結果を得た。しかし、特性化された6つの走化性センサー遺伝子を破壊した6重変異株PSD6にmcpCを導入するとクエン酸走化性は完全に復帰することが分かった。仮説②が否定されるとなると、McpCはMcpT以外の走化性センサーとヘテロマーを構成して機能していることになる。しかしその解釈はPOC22::mcpCの相補試験の結果と矛盾する。そこで、McpCの機能を指標に詳細な相補試験を行った。その結果、PSD6、14遺伝子破壊株POC14、POC22(全センサー遺伝子破壊株)にmcpCを導入した株のクエン酸走化性の強さは、PSD6>POC14≫POC22であった。この結果から、McpTがない場合、McpCのセンサーアレイへの局在(=機能的なMcpC)はセンサーアレイのサイズに依存すると考察した。一方、McpTが存在する場合は走化性センサータンパク質量が相対的に少なくとも(おそらくヘテロマーを形成して)センサーアレイを形成し、機能できると考察した。mcpCとgfpの融合遺伝子を用いて解析を行ったところ、mcpC mcpP二重変異株ではMcpC::GFPは細胞端に局在したが、POC22では局在性を示さないことが確認された。この結果は、前期の考察を支持するものと言える。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件)

  • [国際共同研究] モンクット工科大学ラトクラバン校(タイ)

    • 国名
      タイ
    • 外国機関名
      モンクット工科大学ラトクラバン校
  • [雑誌論文] Chemotactic disruption as a method to control bacterial wilt caused by Ralstonia pseudosolanacearum2020

    • 著者名/発表者名
      Tunchai Mattana、Hida Akiko、Oku Shota、Tajima Takahisa、Kato Junichi
    • 雑誌名

      Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry

      巻: 85 ページ: 697~702

    • DOI

      10.1093/bbb/zbaa065

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Characterization of methyl-accepting chemotaxis proteins (MCPs) for amino acids in plant-growth-promoting rhizobacterium Pseudomonas protegens CHA0 and enhancement of amino acid chemotaxis by MCP genes overexpression2020

    • 著者名/発表者名
      Hida Akiko、Oku Shota、Miura Manami、Matsuda Hiroki、Tajima Takahisa、Kato Junichi
    • 雑誌名

      Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry

      巻: 84 ページ: 1948~1957

    • DOI

      10.1080/09168451.2020.1780112

    • 査読あり

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公開日: 2021-12-27  

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