Na+輸送性NADH-ユビキノン酸化還元酵素(Na+-NQR)は、コレラ菌など一部の病原性細菌の重要な呼吸鎖酵素であり、抗菌剤の標的分子として期待できる。天然物コロルミシンはNa+-NQR選択的な阻害剤であり、NqrBサブユニットのN末端領域に結合する。コロルミシンに対する抵抗性獲得には、NqrB-N末端領域の構造変化が関係することがわかっている。本研究では、Na+-NQRの構造変化と抵抗性獲得の関係を解明するため、N末端領域に機能性プローブ分子を導入する方法論を検討した。タンパク質-リガンド親和性に基づくNAS化学修飾法によって、NqrB-Lys22を特異的に化学修飾することに成功した
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