研究課題
本研究では、味神経レベルで各基本味情報の伝達細胞を同定し、それらの細胞集団の重複を明らかにすること、味受容細胞から味神経への情報伝達をトレーサー輸送と神経活性化の2つの点から同時に評価すること、を目指している。これらの解析から味情報の伝達・処理のメカニズム解明に貢献することを目的としている。本年度は以下の成果を得た。神経細胞における神経活動を観察するため、神経活動マーカーを導入した動物個体を作出した。得られたこの動物個体を用いて、神経活動の観察条件について検討を行った。様々な検討を行ったが、昨年度までの検討では観察条件の確立には至っていなかった。近年の報告を基に、これまでの蛍光観察による解析に加え、活性化型神経活動マーカータンパク質を免疫組織化学染色により検出する方法について検討を行った。既報通りの染色条件では検出出来なかったため、組織固定条件、検出条件などを様々に設定し、試行した。しかし、本年度の解析によってはポジティブな結果を得ることに成功していない。これまでの試行の結果から免疫組織化学染色の条件とともに、味刺激を行う条件を併せて検討し、最適化する必要があると考察した。一方、最近、本研究で用いた神経活動マーカーに改良を加えた、より蛍光強度の強い新型の神経活動マーカーが報告されており、上記の条件検討とともに、この新型の神経活動マーカーの導入によって、味覚受容・情報伝達の神経活動の検出が可能になると考えている。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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