本申請研究では、メダカ酸味細胞に発現誘導可能な転写制御領域の獲得に成功した。今回獲得した領域の利用によって、ゼブラフィッシュなど他のモデル魚類においても酸味細胞への外来遺伝子導入が可能となると期待される。また、経シナプス性トレーサーの活用によって、複数種の味覚情報伝導路の相関が明らかになってきた。得られた知見は、他のモデル生物で示されつつある味覚情報伝導路の知見を補完するものであり、その全容解明に大きく貢献するものである。味覚刺激応答観察について、本申請研究の条件検討で蓄積された知見に加え、蛍光強度が大きく改善されたツールの活用やその発現誘導法の検討などを行うことでその目的達成が期待される。
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