研究分担者 |
深井 英吾 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00570657)
柿崎 智博 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, 上級研究員 (30547229)
藤本 龍 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (60620375)
板橋 悦子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, 主任研究員 (70783273)
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研究実績の概要 |
セイヨウナタネの種子春化型イスズナタネと緑体春化型ルタバガ(WH) の交雑から育成したF2約136個体を、3-4葉ステージで春化処理 (4℃,6週間) し、処理後は植物体を温室で栽培し到花蕾日数を調査した。F2集団のうち, 早期開花個体と未開花(一部晩生個体)をそれぞれ25個体のバルクDNAを作成し、QTL-seqを実施した。その結果, C2, C6染色体上に5%有意水準に近いLODピークがみられたが, 有意ではなかった。LODピークが検出できたC6領域には, B. napusのFTオルソログ、C2領域の近傍にFLC2オルソログともう一つのFT1が座乗した。また、同様に、B. napusの別の交雑組み合わせ(種子春化型イスズナタネ×緑体春化型合成ナプス)のおいても、3-4葉ステージの植物体の春化要求性のQTL解析を行った。その結果、Cゲノム染色体の1箇所にQTLが検出された。両交雑組み合わせから同定されたQTL-seqの分析条件の再現性を確認中である。 セイヨウナタネと合成ナタネについて、播種後14日の葉、播種後14日後に8週間の低温処理した葉、8週間の低温処理後12日間通常温度に戻した葉を用いてRNA-seqを実施し、それぞれの3つの処理区で発現レベルが異なる遺伝子を同定し、AゲノムとCゲノムに存在する各FLCの遺伝子発現パターンを明らかにした。また、BoFLC2置換型ハクサイ(IL18)と戻し交雑親に用いた歓喜について、播種後14日後の葉、播種後14日後に4週間の低温処理した葉、4週間の低温処理後12日間通常温度に戻した葉を用いてRNA-seqを実施し、それぞれの3つの処理区で発現レベルが異なる遺伝子を同定した。 キャベツの低温要求性の決定にはBoFLC2に加えてBoFLC1が関与する可能性が新たに示唆され、その発現量および発現パターンの品種間差を明らかにした。
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