研究課題/領域番号 |
18H02177
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安井 康夫 京都大学, 農学研究科, 助教 (70293917)
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研究分担者 |
松井 勝弘 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 次世代作物開発研究センター, 上級研究員 (30343974)
中崎 鉄也 京都大学, 農学研究科, 教授 (60217693)
平川 英樹 公益財団法人かずさDNA研究所, ゲノム情報解析施設, 施設長 (80372746)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ソバ / 自家不和合性 / 二花柱性 |
研究実績の概要 |
本課題研究の目的は、ソバのゲノム配列を整備し、 誘導突然変異と自然突然変異を高度に保持したTargeting Induced Local Lesions in Genomes (TILLING) 集団および遺伝子同定ための分離集団(F2)を育成し、ソバの二花柱性の制御機構に関わる遺伝子群(S-supergene)を同定することにある。本研究により同定される遺伝子を他殖性品種に導入することにより、収量安定性に優れた自殖性ソバ品種を育成することが可能となる。また、本研究により整備されるソバのゲノム配列情報およびTILLING集団をは今後のソバの遺伝育種学的研究の進展に大きく寄与する。 本年度は以下の5項目を実施した。 他殖性のソバのゲノム解読を実施し、S-supergeneの2つの対立遺伝子領域(Sおよびs対立遺伝子領域)を明らかにするため、1)ソバの短柱花個体より長鎖ゲノムDNAを抽出し、塩基配列決定を行い、2)ソバの短柱花個体のゲノムアセンブルを行い、S遺伝子座の2つのハプロタイプの塩基配列情報を得た。 また候補遺伝子の機能解明に必要となる変異集団の構築を実施するため、3)突然変異を導入したTILLING集団の変異量調査を実施し、4)農業生物資源ジーンバンク由来の100集団を用いた自然変異検出用のTILLING集団を育成し、DNAを抽出した。 次に自己非自己の認識機構を制御すると考えられるS-MOD遺伝子を同定するため、5)Pennline 10(遺伝子型: S-MOD/S-MOD)と野生型の短柱花個体(遺伝子型: s-mod/s-mod)および短柱花個体(遺伝子型: s-mod/s-mod)を交配し、その後にF2集団を育成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に記したとおり、平成30年度科学研究費助成事業(科学研究費補助金)交付申請書内の「9)本年度の研究実施計画」を全て実施できたため、おおむね順調に進展していると考えた。
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今後の研究の推進方策 |
初年度(平成30年度)に計画通り研究を進めることができた。これまで通りに研究グループ間での密な連携をとり、大きな成果を得るこたができるよう、最大限努力する。
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