研究課題/領域番号 |
18H02238
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
伊藤 雅之 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (70456820)
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研究分担者 |
平田 竜一 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球環境研究センター, 主任研究員 (10414385)
平野 高司 北海道大学, 農学研究院, 教授 (20208838)
常田 岳志 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境変動研究センター, 主任研究員 (20585856)
坂部 綾香 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (40757936)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 熱帯泥炭 / メタン / 温室効果 / 湿地林 / 土地利用 |
研究成果の概要 |
インドネシアなどの熱帯泥炭林サイトで、フラックス観測タワーを用いた生態系スケールのメタンフラックス観測を行い、少雨年・多雨年を含めて環境要因と温室効果ガス放出の関係性を見出した。湿地林の泥炭を嫌気条件下で培養することで、アブラヤシなどプランテーション化の際に行われるpHの中和がメタン生成に及ぼす影響の調査を進め、酸性から中性へと土壌を中和することでメタンの生成量がオーダーレベルで増加することが示された。これらのことは、人為的な土地改変により急速に面積が減少する泥炭湿地林における温室効果ガス動態の解明と、それが人為的に利用される際に温室効果ガス生成に及ぼす影響を考慮するうえで重要な成果といえる。
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自由記述の分野 |
生物地球化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然林の伐採・排水・火災・プランテーション化といった熱帯泥炭湿地林の急速な開発は、二酸化炭素放出などを通じて地球の森林や大気環境に多大な影響を及ぼす。本研究では、面積的に規模の大きい東南アジア熱帯泥炭に着目し、温室効果ガス動態の解明を目指して研究を進めた。得られた結果から、土地利用改変が湿地地下水の溶存炭素の質や量を改変すること、プランテーションでの中和化がメタン発生量を増大させるという知見が得られ、温暖化対策に取組む現地や国際社会に対する情報提供の点から社会的意義が高い。火災などを通じて放出される各種物質の動態などについても新たな知見が得られ、著名国際誌に多数発表しており学術的意義も高い。
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