研究実績の概要 |
昨年度、第60次日本南極地域観測隊の夏隊において、南極昭和基地の周辺沿岸域において、超音波バイオテレメトリーシステムの性能評価ならびに、魚類の行動・生態観測を実施したデータを解析した。また、調査に際に得られた魚類のサンプリングから、複数魚種が得られたので、その組成分布などを解析した。 魚類の行動・生態解析とシステムの測位精度に関する結果は、2019年6月に開催されたthe 5th International Conference on Fish Telemetry in Arendal, Norway(ICFT2019)と、2019年11月に開催された、The Thirteenth Annual Meeting of Asian Fisheries Acoustics Society,Keelung, TAIWAN(AFAS2019)において口頭発表を行った。 また、サンプリングされた魚類について、南極資料(国立極地研究所発行)に投稿して受理、印刷されている。 厳冬期の機器類の設置および機器の性能評価を実施するために、北海道厚岸の別寒辺牛川を調査場所として選定して、調査研究を開始した。11月に機器類を設置するととともに、複数魚種へ超音波発信器(ピンガー)を装着して越冬期間の行動・生態の観測を開始した。厳冬期に一度、機器の流出などがないかの確認を実施している。最終的な機器の回収は、次年度の6月を予定している。
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