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2020 年度 研究成果報告書

藻場の生物育成機能における植生多様性の意義と生態的回廊によるその向上の検証

研究課題

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研究課題/領域番号 18H02268
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分40030:水圏生産科学関連
研究機関国立研究開発法人水産研究・教育機構

研究代表者

吉田 吾郎  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水研機構(廿日市), 主幹研究員 (40371968)

研究分担者 島袋 寛盛  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水研機構(廿日市), 主任研究員 (00569452)
山口 敦子  長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(水産), 教授 (10310658)
清本 節夫  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水研機構(長崎), グループ長 (70371995)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード藻場 / 海藻植生 / 水産資源育成 / ホンダワラ類 / アラメ・カジメ類
研究成果の概要

瀬戸内海西部の岩礁性藻場を対象に、藻場に依存する水産生物の分布と海藻植生の関係を調べた。メバルは藻場内で集中分布を示したが、当歳魚と成魚は異なる環境下で多く出現し、浅所に群落を作る単年生のアカモク(稚魚)と、深所のノコギリモク(成魚)の組み合わせの藻場がスムースな生活史にともなう生息場所の移行に適していた。ウニ類やマナマコ等の磯根生物は、岩盤域よりも間隙の多い巨礫集積域に形成されるホンダワラ類藻場に多かった。これらの稚仔はヒジキ等が優占する潮間帯に多く出現した。漁業者からは潮間帯から潮下帯まで連続的に藻場が形成され、その沖に近接して人工礁が設置されている場所が、好漁場として認識されていた。

自由記述の分野

藻類生理生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

水産資源育成のために、投石や人工礁などを投入した‘藻場造成’が各地で行われているが、これらにより水産資源が回復した事例は極めて少ない。公共事業として安定した単一の人工基質を投入し、海藻植生の極相種の群落形成を狙うこれらの手法と、生活史に応じて多様な環境を必要とする生物側のニーズにミスマッチがあるためと考えられる。近年は異なるハビタット間のネットワークが着目されており、藻場に依拠する水産生物においても、その増殖のためには、異なる物理環境による植生多様性と相互の連関を創生することが施策として必要であると考えられる。本研究は上述の内容を現場調査により実証し、水産資源育成の施策に資する知見を提供する。

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公開日: 2022-01-27  

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