研究課題
基盤研究(B)
本研究では地磁気・重力センサ情報を用いて、海洋生物の位置推定手法を開発することを目的とした。はじめに小型記録計を開発した。次に、記録計に内蔵される地磁気・重力センサの測定精度を現場実験を通じて検証し、位置の推定には厳密な地磁気センサの校正や温度による測定値のドリフトを補正する必要があることを明らかにした。また、これらを事前に補正することで、産卵期間中のアカウミガメの滞在位置の推定が可能であることを明らかにした。
海洋生物行動情報学
本研究では地磁気と重力というこれまで用いられてこなかったセンサ情報を用いて、今まで成しえなかった「深海性生物の位置測位」を実現するための手法を開発した。そのために地磁気・重力を長期間記録できる小型記録計を開発し、記録データから位置を推定するアルゴリズムを開発し、位置推定の評価を行った。今後、本手法を深海性水産資源に適用することで、位置推定の実現ならびに回遊生態の解明へ資することが期待される。