研究課題
・本研究課題は、20世紀中葉の日本および欧米において総合開発と科学技術への全面的傾倒のもとに国家主導により実施された農業・農村開発事業を対象に、その「画期性/連続性」のありようを、農業技術と農村社会開発の関わりに着目する観点から、農業基盤形成事業と農業技術受容(ソフト)の二側面に即して歴史学に明らかにすることを目的としている。・2020年度は本科研の最終年度であったが、コロナ感染症の拡大とその後の長期化により、結果的に2年の繰り延べとなった。この間、とくに予定していた海外調査ができなかった。・2020年度は、1)同年5月に研究協力者の森亜紀子が沖縄県立図書館・那覇市歴史博物館において米占領期沖縄における農業改良普及事業に関する文書史料調査を、2)同年11月に研究代表者の足立芳宏と分担者の伊藤淳史が栃木県那須町において同町役場と千振開拓農協において千振開拓団の戦後開発史について聞き取り調査を行った。また同年8月25日に共同研究会を行い、研究協力者の徳山倫子の研究報告、および関連文献の検討を行った。さらにこの時に、研究成果の出版に向け各自が第一稿の執筆に着手することを確認した。・2021年度は6月に最後の共同研究会を開催した後に、各自の原稿を外部校閲にかけて内容の改善につとめ、同年10月に出版社に完成原稿を入稿、翌2022年7月30日に本科研の成果を足立芳宏編『農業開発の現代史』(京都大学学術出版会、2023年)として公表することができた。またこの間も、足立と伊藤が静岡県富士宮市の富士開拓農業協同組合において富士開拓団の戦後酪農史に関する聞き取り調査を行った。さらに研究代表者の足立は同年11月、大阪経済大学の秋期学術講演会(オンライン)において、主としてドイツの農業開発史に関する研究成果に基づき学術講演会を行うなど研究成果の普及に努めた。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 5件、 査読あり 3件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 3件) 図書 (1件)
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