ネオスポラの感染は世界中に拡大しており、ウシに繁殖障害を引き起こすことから、地球規模での被害額は年間約数十億USドルにのぼる。しかし、ネオスポラ感染症に対する有効な治療法は開発されていないのが現状であり、ネオスポラ感染によるウシの流産に対する予防法・治療法の開発は最重要課題である。本研究では、ネオスポラの異常産誘発因子NcGRA7を同定し、異常産発生のメカニズムの一端を明らかにしており、ワクチンを含めた流産の予防法の開発において重要な研究成果を得ることができた。従って、本研究の成果によりネオスポラの防疫対策に貢献できれば、食料の生産性の向上や人類の食の安全の向上に直結すると考える。
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