研究課題/領域番号 |
18H02336
|
研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (10292096)
|
研究分担者 |
白藤 梨可 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教 (00549909)
正谷 達謄 鹿児島大学, 農水産獣医学域獣医学系, 准教授 (70614072)
山岸 潤也 北海道大学, 人獣共通感染症リサーチセンター, 准教授 (80535328)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | マダニ / バベシア / 生活環 / 伝搬阻止 / ワクチン / 媒介機構 / Babesia gibsoni / Babesia microti |
研究実績の概要 |
バベシア原虫はマダニによって媒介される病原体であり、種々の動物に重篤な貧血を引き起こし、家畜・ペット産業に重大な損害をもたらしている。本研究は、実験室レベルで全ライフサイクルの解析が可能なバベシア原虫(Babesia gibsoni/Babesia microti)とフタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)を材料とし、マダニ体内におけるバベシア原虫発育の分子基盤の解明と、それに基づくバベシア原虫伝播阻止ワクチンの開発を目指す。当該年度に得られた成果は、下記の通りである。1)B. gibsoni-GFPを作製した。2)B. gibsoni-GFPをin vitroで犬赤血球に感染させ、遺伝子未導入の親株との増殖性を比較したところ、遺伝子の導入による虫体の増殖の影響はほとんどないことを明らかにした。3)B. gibsoni-GFPは、犬体内(in vivo)においても親株と病原性などに変化がないことを明らかにした。4)B. gibsoni-GFP感染赤血球のマダニ人工吸血系を確立し、自然宿主である犬にその都度感染するステップは省略できることを確認しました。5)マダニ体内におけるB. gibsoni-GFP虫体の発育を確認した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マダニ体内におけるバベシア虫体発育解析の結果、当初の予想に反し、各発育期の虫体の特定(マダニの各組織中の虫体数が少ないのが起因である考えられる)が遅れた。
|
今後の研究の推進方策 |
研究遂行上、各発育期虫体の特定(十分量の虫体を観察する)は不可欠であることから、マダニ吸血実験とマダニ体内におけるバベシア原虫の発育期の解析に再現性実験を繰り返す必要がある。
|