研究実績の概要 |
1)トポイソメラーゼ阻害剤のnitidine塩化物(NC)とおよびカンプトテシン(Cpt)のバベシアとタイレリアに対する増殖抑制効果を検討した。その結果、(NC)とおよびカンプトテシン(Cpt)のB. bovis, B. bigemina, B. divergens, B. caballi, とT. equi に対するして優れた増殖抑制効果を示した。 また、B. microti感染マウスにNC を投与すると、ジミナゼン・アセチューレートと同様の治療効果が認めら、明らかな副作用も認められなかったた。 2)フルオロキノロン抗生物質の in vitroのBabesia divergensに増殖抑制とB. microti 感染マウスの治療効果を検討した。その結果、Enrofloxacin、トロバフロキサシン、およびエノキサシンは、B. divergensに対して最も効果的な増殖抑制効果を示した。また、エノキサシンあるいはトロバフロキサシンとジミナゼン・アセチュレートとの組合わせにより増殖抑制効果が増大した。更に、B. microtiによって感染したマウスにおいて、エノキサシンとジミナゼン・アセチュレートの組み合わせにより、その療法効果が増強された。 3)チモキノン(TQ)のピロプラズマ原虫に対する増殖抑制効果を検討した。その結果、牛バベシア原虫B. bovis, B. bigemina, B. divergensおよび馬ピロプラズマ原虫T. equi, B. caballi,に対して優れた増殖抑制効果を示した。また、TQとジミナゼン・アセチュレートとの組合わせにより増殖抑制効果が増大した。更に、B. microti感染マウスに、70mg/kgの経口投与および50mg/kgの腹腔内投与により堅調な治療効果が認められ、ピロプラズマ病の治療薬の一つとして期待される。
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