研究課題
イネ(米糠)、ピーマンからそれぞれに共生するエンドルナウイルスのゲノムである二重鎖RNA (dsRNA) を効率的に抽出する方法を確立した。このdsRNAをマウスに経鼻投与することにより季節性インフルエンザウイルス(H1N1)の致死的な感染を防ぐ効果を認めた。さらに同様な効果は高病原性(H5N1)インフルエンザウイルスでも確認された。インフルエンザ以外のウイルスである脳心筋炎ウイルス(EMCV)を攻撃ウイルスとして用いた場合においてもdsRNAの経鼻投与は防御効果を示し、抗ウイルス効果は呼吸器系感染以外のウイルスに対しても効果を示すことを明らかにした。獲得免疫に関する効果としては、このdsRNAを不活化H5N1 インフルエンザウイルス粒子とともに皮下接種することにより強力なワクチン効果を認め、dsRNAのワクチンアジュバントとしての有効性が示された。以上、天然dsRNAを用いたウイルス感染予防、治療の可能性が強く示唆された。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Molecular and Cellular Biology
巻: 41 ページ: e00542-20
10.1128/MCB.00542-20
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