研究課題/領域番号 |
18H02369
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡田 由紀 東京大学, 定量生命科学研究所, 教授 (60546430)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 切断型ヒストン / 精子形成 |
研究実績の概要 |
精子形成過程で出現する切断型ヒストンH3について、その動態と切断に関与する酵素の探索を行った。その結果、H3のN末端側テイル Ala21-Thr22で切断されたH3(csH3)が、精母細胞において一過性にXY bodyに集積することを見出した。次に精巣組織培養系にプロテアーゼ阻害剤を加える実験を行い、Ala21-Thr22切断の責任酵素としてカテプシンLを同定した。このカテプシンLは精母細胞に隣接するセルトリ細胞で発現し、細胞外分泌よって精母細胞に作用するこが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ヒストン切断に関わる酵素の同定は2020年度末までに終了の予定であったが、当初候補として抽出した候補分子が実験の結果責任酵素でなかったこと、またcovid-19による出勤規制などで繰越としたため。
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今後の研究の推進方策 |
csH3が減数分裂期に一過的にXY bodyに集積するメカニズムを探索する。具体的には、ex vivo培養系等において各種阻害剤を適用し、csH3のXY body集積を阻害する薬剤の探索を通じて、その機序を考察する。
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