本研究では、ヘテロクロマチン領域における接着確立機構を明らかにすることを目指した。ヘテロクロマチンに集積する接着確立因子Dalmatian(Dmt)の結合因子の網羅的スクリーニングから得られた遺伝子のひとつであるクロマチンリモデリング因子BAP180のノックダウンは顕著な接着異常を引き起こし、このとき、Dmtのヘテロクロマチン局在が阻害された。この接着異常は、Dmtの過剰発現により回復したことから、Dmtのヘテロクロマチン局在をBAP180が促進することで、ヘテロクロマチン領域の接着が確立されている可能性が強く示唆された。
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