本研究では、一分子蛍光分光法を用いることで、生体中で揺らぎ運動を起こしながら機能を果たすタンパク質の構造とダイナミクスの解明を目指した。そのために、一分子計測用溶液混合セルを開発し、一分子蛍光観察装置と組み合わせた抗時間分解能の蛍光観測を可能にした。さらに、高速一分子蛍光計測システムやナノ秒領域蛍光相関システムなど数々の装置開発を行った。開発した装置を用いることで、野生型F1-ATPaseの構造変化ダイナミクス、ポリアラニンペプチドにおける蛍光強度変化ダイナミクス、液滴形成タンパク質LAF1のRGGドメインの一分子構造解析などを実施した。
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