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2020 年度 研究成果報告書

小分子RNAによるクロマチン制御を介した生殖ゲノム維持機構の全体像

研究課題

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研究課題/領域番号 18H02421
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分43050:ゲノム生物学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

岩崎 由香  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (80612647)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード転写制御 / エピゲノム制御 / ゲノム高次構造 / 非コードRNA / RNAサイレンシング / 小分子RNA / 生殖組織 / 不妊
研究成果の概要

PIWI-interacting RNA (piRNA) と呼ばれる小分子非コードRNAは、PIWIタンパク質群と複合体を形成してトランスポゾン配列を選択的に抑制することで、生殖組織の正常な発生を担保する。PIWI遺伝子欠損個体におけるトランスポゾン抑制能の消失は長期的には確かに転移の蓄積によるゲノムの不安定化を引き起こすと考えられるものの、ではなぜ、短期的にも培養細胞の死滅や不妊という重大な表現型をもたらすのだろうか?本研究では、培養細胞並びに個体を用いた実験により、Piwi-piRNAの機能不全が引き起こすエピゲノム変化を明らかにし、これが不妊の表現型に繋がる可能性を示した。

自由記述の分野

ゲノム生物学、RNA生物学、分子生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、Piwi-piRNA複合体はトランスポゾンの発現を抑制する際にダイナミックなクロマチン高次構造変化を伴うことを明らかにした。このことから、PIWI-piRNAによるトランスポゾンの転移抑制が不妊を回避するために必要であろうという従来のモデルに対し、PIWI-piRNA複合体が誘導するクロマチン構造がトランスポゾンの抑制と不妊の回避の両方に必須の役割を果たしている可能性を示唆することができた。これは将来的に不妊症が引き起こされる機構の科学的説明などにつながる知見であると考えている。

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公開日: 2022-01-27  

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