今後の研究の推進方策 |
令和元年度の研究成果に基づき、今年度は以下のように研究を推進する。 1. Aurora A, Bのコンディショナルノックアウト細胞での検討:Aurora A, B にAIDタグを付加したRPE-1細胞で、Aurora A, Bの発現を抑制した際のメロテリック結合の頻度や微小核の出現頻度を検討する。 2. Aurora AによるHec1のリン酸化部位の同定:これまでに55番目のセリンのリン酸化について検討したのと同様に、69番目のセリンのリン酸化についても正常細胞株とがん細胞株での分裂中期におけるリン酸化レベルを比較する。 3. Hec1のリン酸化と染色体オシレーションに寄与するAuorora Aの局在の検討:Hec1の69番目のセリンのリン酸化については、セントロメアに局在するAurora Aの関与が報告されていることから、Aurora Aのセントロメアへの局在に関与するINCENPを発現抑制した際のHec1の55番目のセリンのリン酸化レベルを検討する。 4. 染色体オシレーションと染色体不安定性との関連の解明:染色体オシレーションに関するAurora A, TPX2やモーター分子MCAK, KIF18Aなどの発現量や局在を、正常細胞株とがん細胞株で比較し、両者における染色体オシレーションの違いを生み出す原因を検討する。 5. これまでの研究成果を論文としてまとめ、発表する。
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