研究課題/領域番号 |
18H02443
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
松田 憲之 公益財団法人東京都医学総合研究所, 基礎医科学研究分野, プロジェクトリーダー (10332272)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | DJ-1 / オキソアルデヒド / ヒドロキシ酸 / 解毒 / 加水酵素 |
研究成果の概要 |
我々は「遺伝性潜性パーキンソン病の原因因子DJ-1が、グリオキサールやメチルグリオキサールなどのα-オキソアルデヒドを加水してα-ヒドロキシ酸に変換する酵素活性を有する」ことを示してきた。DJ-1のα-オキソアルデヒド加水酵素としての活性は試験管内で明瞭に観察可能であり、海外の研究グループから、この活性を指標にしたDJ-1阻害剤のスクリーニングが報告された。つまり上述の成果は再現性のある研究結果である。さらに研究を進める過程で、DJ-1のα-オキソアルデヒド加水酵素活性を反映した「グリオキシル酸との結合」と「DJ-1疾患変異体のミトコンドリア移行」との間に、予期せぬ関連性を見出した。
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自由記述の分野 |
細胞生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多数の論文から、遺伝性潜性パーキンソン病(PD)とミトコンドリアの関連が示唆されている。DJ-1は遺伝性潜性PDの原因因子であり、PD患者由来の変異によってミトコンドリアに移行する。しかしながら、DJ-1の分子機能や病態を導く機序には諸説あり、いまだに混沌としている。 我々は、DJ-1がα-オキソアルデヒドを加水してα-ヒドロキシ酸に変換することを示してきた。さらに研究を進める過程で、DJ-1の酵素活性を反映した「グリオキシル酸との結合」と「DJ-1のミトコンドリア移行」との予期せぬ関連性を見出した。本研究を通じて、DJ-1が遺伝性潜性PDを引き起こす仕組みの理解が進むと期待される。
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