植物は分化全能性を示すことが大きな特徴であり、概日リズムが関わっている可能性が示唆されてきた。しかし、植物の未分化細胞を直接単離することは難しく、概日時計が細胞分化に関わっているのか、関わっているとすればどの時計遺伝子がどのように関わっているのかを明らかにすることは困難であった。そこで本研究では、葉肉細胞から維管束細胞への分化誘導系(VISUAL)を活用すると共に、ガラスキャピラリを用いた時系列1細胞トランスクリプトーム解析を実施した。その結果、細胞分裂の後期には時計遺伝子LUXが特異的に発現誘導され、これが細胞分裂周期や細胞分化関連の遺伝子の発現を直接誘導することを明らかにした。
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