研究課題
基盤研究(B)
陸上植物の進化の過程で著しく多様化したエンドサイトーシス・エキソサイトーシス関連分子の機能解析を通して,細胞膜機能の発現を支える膜交通経路の分子機構の解明と,その多様化の歴史の再構成を試みた.その結果,クラスリンアダプターであるPICALMファミリーの機能が進化の過程で多様化し,異なるタンパク質のエンドサイトーシスに関わることで,有性生殖や栄養生長など植物の様々な発生段階で重要な役割を担っていることが示された.また,RAB11とRAB8が分泌経路でカスケードを構成して機能する可能性が示された.
植物細胞生物学
細胞の内側から外側へ,あるいは外側から内側へと物質を輸送する仕組みは,生命を維持するために欠かせないものです.この仕組みは進化の過程でそれぞれの生物ごとに変化し,洗練されてきました.この研究では,この進化の過程を植物を用いて明らかにすることで,現在の植物細胞内の物質輸送の仕組みがどのように出来上がってきたのかを明らかにしました.