枯草菌のrDNA遺伝子領域へのバクテリアコンデンシンの細胞内でのローディング機構の解明を目指した研究では、Sodium Bisulfate処理による 一本鎖DNA(ssDNA)の検出方法を確立し、細胞内で転写中のssDNA領域の検出を可能にした。この方法を用い、すでに報告していたSmcのローディング効率の低下を示すrDNA遺伝子領域の変異体について、Sodium Bisulfate処理によるssDNA の検出を行った。それぞれ の変異体のssDNAの領域のプロファイリング化に成功した。そして、その結果を定量的な結果を取りまとめた。その結果、rDNA全域にわたって、複数のssDNA領域が検出され、細胞内でrDNA遺伝子領域内にssDNAを作り出す領域が存在していることを明らかにした。さらに、rDNAの欠失変異遺伝子内ではプロモーター下流の100-500bpの領域でのssDNAの形成が阻害されることを見出した。これらの結果より、プロモーター下流の100-500bpの領域でのssDNA領域がコンデンシン結合部位として重要な役割を果たすと考えられる。この研究成果は国際誌iScienceに報告した。
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