本研究ではミズタマショウジョウバエの翅の模様形成に関わるすべての主要な遺伝子を同定し、遺伝子機能を解析して、模様形成機構を理解することを目指した。蛹期の翅を切り取ってトランスクリプトーム解析を行い、着色が生じる領域で発現が高く(または低く)、かつwinglessの制御下にある遺伝子群を同定することができた。それらのうちいくつかについて、ゲノム編集により着色に関する機能の解析を行なった。またGAL4/UASシステムによる遺伝子機能の解析法の開発を行なった。着色を制御する遺伝子制御ネットワークを明らかにするため、種特異的なwingless遺伝子の発現を制御するエンハンサーの機能を解析した。
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