研究課題
【長期観測の実施】苫小牧緑のトンネル4-haプロットの稚樹(樹高)と、雄阿寒岳亜高山帯林1-haプロットの樹木(胸高直径)の継続センサスを実施した。日浦海岸と厚岸海岸の潮間帯付着性生物群集の季節変異の継続センサスを実施した。大雪山高山帯の植物個体群の形態形質と繁殖季節変異の継続センサスを実施した。【観測データ解析】マレーシア熱帯多雨林の共存樹種390種を識別した現存量と個体数密度の群集スケール動態を解析した。種現存量に伴って相対生産速度が減少していた。こうした群集レベルの「現存量 vs. 回転率トレードオフ」が生物多様性と生態系機能の相補性仮説を支持することを示した。土壌年齢が異なる熱帯山地林調査区において、樹木の10年間の成長速度を解析した。若い土壌では光不足が下層木の成長が制限するのに対し、古い土壌では栄養塩不足が林冠木の成長を制限していた。岩礁潮間帯生物群集を対象とした長期観測データを用い、キタイワフジツボとフクロフノリの2種の個体群動態パラメータの空間変異を解析した。両種とも種内競争と種間競争の強度は、自種の内的自然増加率の増加に伴って低下することが明らかになった。大雪山系高山帯で25年間に渡って観測したキバナシャクナゲの開花時期と結実成功の経年変化を気候変動と関連させて解析した。個体群が縮小傾向にあるエゾノハクサンイチゲ個体群の動態を解析し、雪解けの早い個体群が遅い個体群からの種子供給により維持されていることを示した。【理論解析】種内個体間のデモグラフィー変異が種個体群の動態推定に及ぼす影響を解明するために、個体レベルのデモグラフィーやその時間相関を定めた人工個体群を作成し、観測データと比較する手法を開発した。観測間隔に伴って見かけの平均個体成長や集団生産速度が減少する原因を、個体サイズ成長軌跡と測定誤差の2要因に分けて定量化した。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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