研究課題
本研究は、小脳をモデル系として、神経前駆細胞(小脳の場合には顆粒細胞前駆細胞)が適切な時期に増殖を止めて、神経細胞(本研究では顆粒細胞)へと分化 するしくみの解明を目指している。このしくみがうまくいかないと、小脳形成不全症となったり、あるいは顆粒細胞由来の癌である髄芽腫となってしまうため、 その理解はとても大切である。顆粒細胞前駆細胞から顆粒細胞への神経分化については、多角的に解析している。まず、(i)転写因子MEIS1には、ホメオドメイン を持たないアイソフォーム(MEIS1-HdL)があることを、様々なデータベースのチェックだけでなく、実際に顆粒細胞前駆細胞からのRTPCR及び、MEIS1-HdL特異抗体を作成するなどして、検証に成功した(現在論文リバイズ中)。 (ii)顆粒細胞前駆細胞には未分化なAT+GCPsと少し分化したND+GCPsが存在し、AT+GCPs→顆粒細胞という直接神経発生と、AT+GCPs→ND+GCPs→顆粒細胞という間接神経発生があることを見出し、それを、シングルセルRNA-Seqの解析からも確認した。さらに、それをまとめた総説も出版した(Miyashita et al, Cells)。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Cells
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https://byosei-neuroscience-institute.ncnp.go.jp