独創的な連続反応を確立し、その有用性を高次構造天然物の全合成により実証した。まず、ラジカル転位環化反応により、アザスピロ骨格を有するレパジフォルミンAの不斉全合成を達成した。ピロロキノリン骨格を持つイソバツェリンA,Bの全合成およびプラキニジン Dの初の全合成を、ベンザインを経る環化官能基化連続反応を用いて達成した。また、ピロロキノリン骨格とピペリジン骨格が縮環したディスコハブディンVの基本骨格を、酸化/アザマイケル反応/酸化を含む連続反応を用いて構築した。さらに、デオキソアポディンの最短不斉全合成を、カテラニ型の連続反応によるインドール2位の分子内C-Hアルキル化を鍵工程として達成した。
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