近年、SGの形成異常が、癌、神経変性疾患、ウイルス感染症等の病態に深く関与することが見出され、注目を集めている。しかしながら、SGの形成機構やその構成分子の詳細は未だ不明である。本研究によって、新たなSG構成分子が多数同定されるとともに、SG形成機構の一端が明らかとなった。また、SG形成による細胞死・免疫応答制御機構を分子レベルで解き明かすことが出来た。さらにSGと癌病態との関連についても解析を進め、腫瘍組織内におけるSGの形成異常が、癌細胞の抗癌剤抵抗性獲得や癌の進展に寄与することを明らかにした。これらの知見を活用することで、癌などの疾病に対する新たな診断・治療法開発への応用が期待される。
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