本研究では、主にLRRK1に焦点を当て(1)EGFR細胞内トラフィックにおける機能解析及び(2)損傷ミトコンドリア除去機構(マイトファジー)における機能解析を行なった。(1)に関して、LRRK1とフォスファターゼPTENは、低分子量GタンパクRab7をリン酸化・脱リン酸化することでEGFR細胞内輸送を制御することを明らかにした。(2)に関して、LRRK1はULK1によってリン酸化・活性化され、損傷ミトコンドリア上のRab7をリン酸化することで、隔離膜形成に重要なATG9をリクルートすることを明らかにした。またLRRK1は、LRRK2と競合的にマイトファジーを制御する可能性を見出した。
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