研究課題/領域番号 |
18H02630
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
全 陽 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (90377416)
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研究分担者 |
小松 正人 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (50531753)
藤倉 航平 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (50773751)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | プロテオーム解析 / リン酸化 / IPNB / 胆管癌 / IgG4 |
研究実績の概要 |
本年度は胆膵領域に発生する腫瘍性,非腫瘍性疾患に対する網羅的プロテオーム解析を行った.ホルマリン固定パラフィン包埋切片から抽出したタンパクを抽出し、ペプチド化した後に,液体クロマトグラフィータンデム型質量分析計(LC-MS/MS)で解析し、得られた結果から,ペプチド・タンパクを同定した.また,高発現タンパクと高リン酸化タンパクを特定し、pathway解析にて各疾患で有意に活性化しているシグナル経路を同定した。
Intraductal papillary neoplasm of the bile duct(IPNB)とintracholecystic papillary neoplasm(ICPN)では,focal adhesion, ECM-receptor interaction,regulation of actin cytoskeleton,proteoglycans in cancer,adhesion junctionの活性化が示唆された.コントロールに用いた胆管癌でもこれらのpathwayは活性化しており,両群で比較すると活性化の程度は胆管癌で有意に高かった.Intradutal tubulopapillary neoplasm(ITPN)では,これらのpathwayの活性化の程度は両群の中間的な結果であった.これらの結果からは,IPNB/ICPNやITPNでは胆管癌と比較して特徴的なpathwayが活性化しているのではなく,活性化pathwayは共通し,その程度が異なることが示唆された.
IgG4関連硬化性胆管炎と1型自己免疫性膵炎では,B-cell receptor,Fc-gamma receptorに関連するpathwayの活性化が認められ,この結果は我々が以前に凍結標本を用いて行った以前の研究結果と類似していた.T細胞系よりもB細胞系のpathwayの活性化がこれらの疾患の特徴であると考えられた.
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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