インフラマソームは細菌の出す毒素や金属・結晶などによる細胞傷害といった生体における異物や異変などを認識すると活性化し、強い炎症性サイトカインや細胞死を誘導する免疫システムであるが、その活性化は厳密に制御された状況下でないと、自己免疫疾患を誘導してしまうことが知られている。本研究では、インフラマソームの中でも細胞内LPSを認識してカスパーゼ11が活性化される非標準インフラマソームが、一部のAtg8遺伝子によって負に制御されていることを証明したことから、自己免疫疾患の発症を抑えている新たな分子を同定したことになり、この遺伝子の変異は自己免疫疾患の発症となり得ることを示した。
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