研究課題/領域番号 |
18H02645
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
都築 忍 愛知医科大学, 医学部, 教授 (00342965)
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研究分担者 |
安田 貴彦 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), その他部局等, 分子診断研究室長 (20723977)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 急性リンパ性白血病 / MEF2D / CRLF2 |
研究成果の概要 |
急性リンパ性白血病の中で、MEF2D遺伝子やCRLF2遺伝子に異常のあるタイプは治療成績が不良である。① MEF2D遺伝子に異常(融合遺伝子)があるタイプでは、(あ)この異常遺伝子の働きで、白血病細胞表面にプレB細胞受容体という特殊な蛋白質が発現し、これが白血病の増殖・維持に必須であること、(い)よってこのプレB細胞受容体の発現を弱めることで治療可能なことを本研究で示した。② CRLF2遺伝子に異常があるタイプでは、この異常遺伝子の働きでJAKという酵素が活性化するのだが、このJAK酵素を阻害する薬剤だけでは治療効果は低い。本研究ではその理由の一端を明らかにし、対策となる薬剤を同定した。
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自由記述の分野 |
造血器腫瘍学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急性リンパ性白血病の成人における長期生存率は30%と不良で、治療成績の比較的良い小児においても抗がん剤・放射線治療の長期的悪影響は無視できない。白血病の原因遺伝子の機能解析を通じた治療戦略ならびに新規治療法の開発が必要である。本研究では、2つの予後不良タイプを対象に、白血病がどのような機構で維持され、また、治療不応性を示すのか、その一端を明らかにし、その対策薬を同定した。この対策薬は動物での治療実験でも効果を確認でき、ヒトへの応用が示唆される。
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