研究成果の学術的意義や社会的意義 |
病原性カンジダ菌は、抗癌剤、抗生物質、ステロイドの長期投与、AIDS、高齢化などにより、易感染状態になった患者に対して重篤な日和見感染症を発症する。世界的な死亡者数は40万人/年に達しており、国内においても、カンジダ血症患者数は1万人、死亡者数は1,000-5,000人/年と推定されている。今後世界的な高齢化において易感染患者の増加は不可避であり、カンジダを原因とする疾患は益々大きな問題になると予測されている。カンジダ種の中でも特にカンジダ・グラブラータにおいて既存の抗真菌薬に対する耐性菌が増加しており、本菌の病原性の理解と薬剤開発は重要課題でなっており、本課題の成果は多くの知見を提供する。
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