研究課題/領域番号 |
18H02661
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 哲朗 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00250184)
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研究分担者 |
鈴木 亮介 国立感染症研究所, ウイルス第二部, 室長 (50342902)
伊藤 昌彦 浜松医科大学, 医学部, 助教 (50385423)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ウイルス複製 / タンパク質リン酸化 / 脱リン酸化酵素 |
研究成果の概要 |
C型肝炎ウイルス(HCV)ゲノム複製から粒子形成への時間、空間的遷移の実態を明らかにし、両過程を切り替えるスイッチング、または過程移行に寄与する分子機構を明らかにすることを目的とした。以下の成果を得た。1) 独自に確立していたHCVゲノム複製モニタリング系を基に、細胞へのウイルス侵入から翻訳、ゲノム複製過程のリアルタイム計測系を構築した。2)ゲノム複製-粒子形成過程移行制御に関与する主要ウイルス因子としてNS5Aの可能性が高いことを示した。3)NS5Aを脱リン酸化する酵素としてPPM1B variant 1を同定した。4)HCV生活環を正に制御する新規宿主因子としてLARP6を見出した。
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自由記述の分野 |
ウイルス学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HCVを含めプラス鎖RNAウイルスではゲノム複製と粒子形成がリンクする可能性が示されているがその調節機構は全く不明である。本研究はHCVをモデルとした解析であるが、近縁のペスチウイルスには同一機能が推定されるNS5Aが存在するのを初め、種々のウイルスの調節タンパク質がリン酸化によって機能制御されることが知られている。本研究が端緒となり、ウイルス増殖過程の制御において可逆的リン酸化がどのように関与するかの解析が多くのウイルスで進展することが期待される。本研究は、ウイルス学研究としてだけでなく、脱リン酸化酵素PPMファミリーの制御機構の解明にもつながる創造性を有する。
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