今後の研究の推進方策 |
本年度は、前年度の研究でスケールアップに成功したIFDRを用い、病変部位Tregの機能抑制を引き起こす因子、および機能抑制を受けているTregの賦活化因子のスクリーニングを行う。スクリーニングに用いる細胞のソースとして、IFNg-GFPおよびFoxp3-GFPレポーターマウスを入手したため、これらを最大限に活用し、ハイスループットなスクリーニングを試みる。 本年度後半からは、スクリーニングにより同定された因子の機能解析および、in vivo疾患モデルでの検討を、それぞれ以下に示す方策により行う。 ①スクリーニングにより同定された因子の機能解析:スクリーニングで見出された因子の機能を、過剰発現実験、ノックダウン実験、拮抗ペプチドや中和抗体を用いた実験などにより、分子・細胞レベルで検討する。また、本ライブラリはFc融合型のプラットフォームであるため、そのままProtein Gビーズによるpull-down,質量分析に応用することができる。見出された分子の中から3種類程選択し、相互作用因子を同定する。 ②in vivo疾患モデルでの検討:マウス疾患モデルを用い、Fc融合リコンビナントタンパク、拮抗ペプチド、中和抗体の移入等により、因子の活性をin vivoで正負に制御し、その治療効果を検討する。疾患モデルはEAE,IBDモデル、および腫瘍モデルを用い、それぞれの因子の炎症反応の抑制能または抗腫瘍免疫の賦活化能を検討する。
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