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2020 年度 研究成果報告書

経験した出来事とその時系列情報を記憶する神経回路基盤

研究課題

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研究課題/領域番号 18H02711
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分51020:認知脳科学関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

藤澤 茂義  国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (20589395)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード海馬 / 時間
研究成果の概要

本研究では、海馬における時系列記憶形成の神経回路メカニズムの詳細を解明することを目的とした。具体的には、海馬の神経回路でいかに時間経過に対しての順序表現が形成されるかを明らかにする研究を行った。まず行動課題として、動物の意思決定において時間の経過情報を必要とする間隔二等分課題を実行させ、そのときの海馬CA1ニューロンの発火活動を高密度シリコンプローブ電極を用いて計測する実験を行った。この結果、海馬の時間を表現する細胞は必要に応じてその時間表象をフレキシブルに可変できるということを解明した。また、この海馬での時間表現は、動物の計時をもとにした意思決定行動にも強く反映されていることも明らかにした。

自由記述の分野

神経生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

今回の研究では、時間情報をどのように海馬の神経回路が表現しているのかを明らかにした。これらの結果は、相対的表現や位相前進の存在など、空間情報で明らかにされてきた結果と共通する点が多く、海馬は空間と時間を同様の神経回路メカニズムで表現していることを示唆している。海馬は、自分たちが経験した出来事に関する記憶であるエピソードの記憶を形成する中心とも考えられており、エピソード記憶としてある経験の「いつ、どこで、何を」に関する情報をどのように統合しているのかを考える上で、今回の結果は重要だと考えられる。今後、この知見をもとに、エピソード記憶の神経基盤の解明が進展していくと期待できる。

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公開日: 2022-01-27  

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