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2019 年度 実績報告書

生活習慣病とアルツハイマー病を同時に標的とする新規治療法の基盤構築

研究課題

研究課題/領域番号 18H02732
研究機関大阪大学

研究代表者

山本 浩一  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00528424)

研究分担者 中神 啓徳  大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (20325369)
沢村 達也  信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (30243033)
武田 朱公  大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (50784708)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードアルツハイマー病 / ワクチン / アンジオテンシン
研究実績の概要

本研究の基盤は、申請者らが最終糖化産物(AGE)受容体のRAGEがアンジオテンシンII1型受容体(AT1) と細胞膜上で結合し、RAGEリガンドがAT1を活性化させることを見出したことにある。RAGEがアミロイドβ受容体であり、RAGEがアルツハイマー病(AD)発症に関連することから、上述のRAGEとAT1の相互作用がAD発症を促進するという仮説を立てている。本研究ではAT1を標的としてRAGEによるAβ細胞内移行を阻害するDNAワクチンを作成し、ADの根本治療薬としての性質を有する生活習慣病治療薬を開発する事を目的としている。本研究では3つの戦略に基づく計画を立案し、戦略1では抗AT1DNAワクチンの設計、評価、戦略2ではAβの細胞内移行を抑制するワクチンの同定、戦略3ではADマウスを用いたワクチンによるAD進展抑制作用の評価を行っている。戦略1に関しては、3種類のワクチンが抗AT1抗体生成を介して降圧効果を有することが示されており、現在抗体産生効率化を目指したワクチン改良に着手している。戦略2では戦略1で作成したワクチンを用いて抗体を精製した。これまでにAβがRAGE-AT1を介して細胞内に移行することを複数の検討を用いて明らかにしており、同現象が精製した抗体により抑制されることの証明を行う。抗体の効果のメカニズムについても検討を行う。また、RAGEとAT1の相互作用がAD進展を促進する細胞反応を惹起することを多面的に検討しており、そのメカニズムを抗体が抑制することも検討中である。戦略3では野生型の高齢マウスで加齢により認知機能が低下していることが確認されたことから、高齢マウスにワクチンを投与し認知機能の変化を確認する実験を開始している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

戦略1,2に関しては現在までのところ遅延なく研究計画は進んでおり、当初の予定にはなかった知見も見出している。戦略3に関しては、ADマウスへのワクチン投与の施行時期が遅延しているが、高齢野生型マウスへの投与を開始しており想定の範囲内である。

今後の研究の推進方策

戦略1、2に関してはこれまでに確立した研究手法を用いて計画策定時より更に詳細な計画を実施する予定である。戦略3に関してはマウスを用いてワクチンの効果を確認する種々の実験計画を研究分担者と協力して実行していく予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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