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2020 年度 実績報告書

骨格筋-脳連関に基づく新たなパーキンソン病病態進展因子の特定

研究課題

研究課題/領域番号 18H02744
研究機関順天堂大学

研究代表者

斉木 臣二  順天堂大学, 医学部, 准教授 (00339996)

研究分担者 笹澤 有紀子  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (20594922)
天羽 拓  防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 准教授 (40453922)
井本 正哉  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (60213253)
赤松 和土  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60338184)
石川 景一  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90733973)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードパーキンソン病 / 骨格筋 / 甲状腺 / 肝臓 / 臓器円環
研究実績の概要

骨格筋-脳連関のエビデンスを血液成分で検証することから研究を開始した。まずコントロール25例、未治療パーキンソン病(以下PD)患者20例について、末梢血液を同一条件で採取し、血漿網羅的メタボローム解析および血清エクソソームmiRNAのトランスクリプトーム解析をそれぞれ行った。さらに研究協力者松本拡高により、ウェブリソースであるIMPaLaを用いてトランスオミックス解析を実施し、骨格筋-脳連関にかかわる臓器として、骨格筋の上位に甲状腺が関与するデータが得られた。
次に、この甲状腺→骨格筋→脳への影響を確認するため、PD患者での甲状腺機能障害(甲状腺はその血流調節を交感神経中頚神経節甲状腺枝によって受ける)の程度をMIBGシンチグラフィー(主に心筋を撮像対象としているが、同時に甲状腺・縦隔の情報も得られる。MIBGはノルアドレナリンアナログであり、交感神経節後線維の脱落を評価することが可能)を用いて評価したところ、PD群で有意な取り込み低下を認めた。さらにPDでは、心筋/縦隔比と甲状腺/縦隔比に正の相関を認めたことから、交感神経幹からの上行性繊維の選択的脱落が生じていることが示唆された。次にin vitroでの検証のため、骨格筋細胞への甲状腺ホルモン負荷などの共培養実験を行い、その分子連関を確認している。
以上のデータを基に、骨格筋に生じた脂肪酸β酸化機能低下が、神経細胞に対してどのような影響を与えるかを新たな共培養デバイスを利用し実施している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

骨格筋・脳連関に寄与すると考えられる代謝経路の特定を終えており、さらにそれを培養細胞モデルを用いた検証を完了した。

今後の研究の推進方策

予定していた実験を完遂しており、データ取得も順調に終えた。最終年度は論文投稿および追加実験を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Shared Metabolic Profile of Caffeine in Parkinsonian Disorders2020

    • 著者名/発表者名
      Takeshige‐Amano Haruka、Saiki Shinji、Fujimaki Motoki、Ueno Shin‐Ichi、Li Yuanzhe、Hatano Taku、Ishikawa Kei‐Ichi、Oji Yutaka、Mori Akio、Okuzumi Ayami、Tsunemi Taiji、Daida Kensuke、Ishiguro Yuta、Imamichi Yoko、Nanmo Hisayoshi、Nojiri Shuko、Funayama Manabu、Hattori Nobutaka
    • 雑誌名

      Movement Disorders

      巻: 35 ページ: 1438~1447

    • DOI

      10.1002/mds.28068

  • [備考] 化合物による治療探索研究・オートファジー関連研究

    • URL

      https://www.juntendo-neurology.com/

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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