研究課題/領域番号 |
18H02756
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 熊本大学 (2020-2022) 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部) (2018-2019) |
研究代表者 |
竹林 実 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (60304440)
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研究分担者 |
功刀 浩 帝京大学, 医学部, 教授 (40234471)
井上 飛鳥 東北大学, 薬学研究科, 教授 (50525813)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | うつ病 / リゾリン脂質代謝 / リゾフォスファチジン酸 / リゾフォスファチジン酸受容体1 / 抗うつ薬 / 創薬 / 栄養療法 |
研究成果の概要 |
うつ病患者において、リゾリン脂質の一つであるドコサヘキサエン酸-リゾフォスファチジン酸(DHA-LPA)およびLPA合成酵素であるオートタキシンが低下し、抑うつ症状と相関していた。一方、プレクリニカル研究で、LPA受容体1(LPA1)アゴニストが、抗うつ効果を有することを明らかにし、既存治療薬ライブラリーを用いてLPA1アッセイによる一次スクリーニングを行った。まとめると、うつ病の病態にリゾリン脂質代謝異常の可能性を見出し、さらにLPA1アゴニストが新しい創薬の標的分子となることを明らかにして、ドラッグリポジショニングの基盤づくりを行った。
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自由記述の分野 |
精神医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
うつ病は近年増加が著しく2020年の障害調整生存年(DALY)で虚血性心疾患に次ぐ2位で、社会経済的な影響が大きい疾患である。特に難治化が問題となっているうつ病において、今までの病態理解・創薬の視点と大きく異なった、脂質メディエーターという新しい視点の生物学的病態を明らかにして、その病態に基づいた治療標的を明らかにした。従って、今回の発見は新しいうつ病治療薬や栄養療法の開発につながる可能性があり、学術的意義や社会的意義は高いと考えられる。
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