研究課題/領域番号 |
18H02782
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
大沼 圭 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10396872)
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研究分担者 |
森本 幾夫 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (30119028)
岩尾 憲明 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00309139)
岩田 哲史 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (00396871)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | GVHD / IL-26 / 線維化 / 臓器線維症 / 造血幹細胞移植 |
研究実績の概要 |
IL-26による多臓器線維化の分子メカニズムの解明: ア)正常ヒト初代培養細胞を用いたIL-26による線維化カスケードの解明 IL-26による皮膚以外の臓器におけるコラーゲン産生の誘導・維持メカニズムを、まずin vitroで解明した。IL-26受容体を発現している種々の正常ヒト初代培養細胞に遺伝子組換えIL-26を添加し線維化関連遺伝子や筋線維芽細胞への形質転換マーカーの発現をリアルタイムPCR、ウエスタン解析を行った。 イ)モデル動物を用いたIL-26による線維化カスケードの解明 上記ア)で明らかにしたIL-26による多臓器線維化ネットワークループを疾患モデルでの実証実験を行った。IL-26はマウスに存在しないため、これまで疾患モデルによるIL-26と病態の詳細が不明であったが、われわれが樹立したhIL26Tgマウス及びヒト免疫化マウスによりモデル動物でのIL-26の解析が可能となった。そこで、慢性炎症性臓器線維症モデルとして骨髄移植(BMT)後慢性GVHDモデル(hIL26TgあるいはベクターコントロールTgマウスの骨髄・脾臓T細胞B10.BRマウスに移植するMHC完全ミスマッチBMTモデル、同様にレシピエントがB6D2F1のMHCマイナーミスマッチモデル)を利用した。各臓器(皮膚、肺、肝、腎)の炎症・線維化を病理組織学的に解析した。また、組織や血清のIL-26レベ ルを解析した。同様に、ヒト免疫化慢性GVHDモデルにおいても、GVHDを発症しないT細胞除去ヒト臍帯血幹細胞のみを移植したヒト免疫化コントロールマウスと比較解析した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に則って順調に実験が進み、データ解析を実施している。
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今後の研究の推進方策 |
ア)前年度に明らかにしたIL-26による多臓器線維化ネットワークループを疾患モデルで実証する。IL-26はマウスに存在しないため、これまで疾患モデルによるIL-26と病態の詳細が不明であったが、われわれが樹立したhIL26Tgマウス及びヒト免疫化マウスによりモデル動物でのIL-26の解析が可能となった。そこで、慢性炎症性臓器線維症モデルとして骨髄移植(BMT)後慢性GVHDモデル(hIL26TgあるいはベクターコントロールTgマウスの骨髄・脾臓T細胞をB10.BRマウスに移植するMHC完全ミスマッチBMTモデル、同様にレシピエントがB6D2F1のMHCマイナーミスマッチモデル)を利用する。各臓器(皮膚、肺、肝、腎)の炎症・線維化を病理組織学的に解析するまた、組織や血清のIL-26レベルを解析する。同様に、ヒト免疫化慢性GVHDモデルにおいても、GVHDを発症しないT細胞除去ヒト臍帯血幹細胞のみを移植したヒト免疫化コントロールマウスと比較解析する。 イ)モデル動物によるIL-26を標的とした抗線維化療法の開発 (1)IL-26単クローン抗体による抗線維化効果の証明 応募者が樹立した中和抗体IL-26mAbにより多臓器の線維化の制御が可能であることをモデル動物で実証する。このために、上記①と同じ線維化モデル動物に対してIL-26mAbを投与する。すなわち、処置前に投与して線維化を予防できることを、また、線維症発症後に投与し線維化を可逆的に制御できることを実証し、予防的投与及び治療的投与における至適な投与量・投与スケジュールを決定する。 (2)IL-26mAbによる免疫系への副作用の検討 IL-26mAb投与による免疫系への影響を検討する(上記(1)の投与マウスにおて)。さらに、抗腫瘍免疫能への影響を調べる。
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