急性リンパ性白血病の新たな反復性遺伝子変異であるMEF2D融合遺伝子、ZNF384融合遺伝子に関して研究を行った。MEF2D融合蛋白はmiRNAによる制御を回避することで蛋白高発現しており、高発現したMEF2D融合蛋白がB細胞分化制御因子PAX5の機能を抑制することなどを発見した。ZNF384融合蛋白は、EP300などのコアクチベーターとの結合親和性が高いことで高い転写活性化能を持つことを明らかにした。また、MEF2D融合蛋白を分解する薬剤のスクリーニングを行い、マルチキナーゼ阻害剤スタウロスポリンがその作用を持ち、MEF2D融合遺伝子陽性ALL細胞株にアポトーシスを誘導することを発見した。
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