研究課題
M2bΦはM1ΦとともにTNFαやIL-1βにより活性化され、IL-10を産生し炎症を抑制する。従って慢性炎症はM2aΦ活性低下とは独立に、同じリガンドによって活性化されるM1ΦとM2bΦの反応性の差による相対的M2bΦ活性化障害が原因となっている可能性がある。またM1Φ>M2aΦ+M2bΦ+M2cΦと考えた場合、Arginase1等を分泌するM2aΦとIL-10等を分泌するM2bΦ+M2cΦの病態形成における役割の違いは重要である。M2aΦにおけるIL-10の挙動がArginase1やFIZZ1、Ym1、Mgl1等とは異なることを踏まえ、CD206,CD301,CD200R,CD163, CD86,MHCII,LAMなどの表面マーカーを利用したFACS解析により各MΦを分離し、TNFαやIL-1βによる用量反応性やタイムコースをM1Φ、M2bΦ/M2cΦで比較検討した。同時に、高グルコース、高インスリン、高パルミチン条件下等でその反応性の変化を検討し、肥満におけるM2bΦ/ M2cΦ活性化障害メカニズムを解明した。高インスリン条件下で障害を認めたため、MIRKOマウスでこの表現型がrescueされるかどうかについても確認した。MIRKOマウスではIRS-2の発現低下が認められず、IL-4によるM2aΦ活性化機能が保持され、M2Φ活性もインスリン感受性も悪化しない表現型を認め、in vitroで確認された事象がin vivoでも成立していることを確認できた。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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