糖尿病ならびにその合併症は、患者さんのQOLを大きく損なう疾患であり、肥満患者数の増加や高齢化が急速に進む我が国において、その有病率の上昇が大きな社会問題の一つとなっている。今回の研究により、タンパク質の翻訳後修飾の一つであるO-GlcNAcylationの異常が糖代謝制御や糖尿病状態での合併症進展に寄与することが明らかとなり、その機能調節が糖尿病や糖尿病合併症に対する新たな治療標的となる可能性が示された。今後の研究の発展により、糖尿病患者さんの健康寿命延伸に対する新たな治療法の開発が期待される。
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