研究課題/領域番号 |
18H02890
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
垣花 学 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20274897)
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研究分担者 |
神里 興太 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10554454)
野口 信弘 琉球大学, 病院, 助教 (80457671)
西 啓亨 琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (00610809)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 硫化水素ガス / 脊髄虚血 / 遅発性対麻痺 / 低体温療法 / 誘導型一酸化窒素合成酵素 |
研究成果の概要 |
大動脈瘤などの手術後の合併症のひとつである虚血性脊髄障害のマウスモデルを用いた研究において硫化水素ガス吸入療法が遅発性対麻痺の発症を抑えることを見出したが、低体温療法との併用によりその効果は消失することが我々の研究で明らかとなっている。その要因を検討する目的で、プロテオーム解析を用いた研究を行った。その結果、硫化水素ガス吸入療法と低体温を併用することにより複数の蛋白分子の発現が抑えられ、その中の誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の発現抑制がその有力な要因であることが示唆された。さらにiNOSノックアウトマウスでは、硫化水素ガス吸入療法の効果がみられなくなることも明らかとなった。
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自由記述の分野 |
麻酔科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
硫化水素ガスの生理学的意義については多様な機序が関わっていると報告されているが、我々の研究結果である脊髄虚血後の遅発性対麻痺発症に対する抑制効果についての詳細な機序は明らかとなっていなかった。今回の研究では、通常は神経保護効果のある低体温療法との併用で硫化水素ガスの効果が消失するという特徴を利用し、プロテオーム解析によりiNOSが重要であることが明らかとなったことは、学術的意義が高いと考えられる。
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