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2020 年度 研究成果報告書

神経障害性疼痛における脊髄・脳連関の生理学的解析およびグリア細胞活性化機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18H02897
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関新潟大学

研究代表者

紙谷 義孝  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90381491)

研究分担者 佐々木 美佳  新潟大学, 医歯学系, 助教 (20774061)
倉部 美起  新潟大学, 医歯学系, 助教 (30635579)
大西 毅  新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (60804573)
渡部 達範  新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (30748330)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード神経障害性疼痛 / 脊髄-脳連関 / フラビン蛋白蛍光イメージング法 / in vivoパッチクランプ法 / グリア活性化 / セロトニン
研究成果の概要

本研究では知覚の中継地点である脊髄後角や終点である大脳皮質1次知覚野における神経興奮の生理学的変化をフラビン蛋白蛍光イメージング法及びin vivoパッチクランプ法を用い,神経障害後の経時的に測定した.疼痛閾値は神経障害後一貫して低下したが,大脳皮質における興奮は経時的に増大する一方,脊髄における興奮はむしろ低下傾向にあることが明らかになった.パッチクランプ法により,脊髄における興奮性及び抑制性シナプス伝達は経時的にダイナミックに変化することが明らかになった.脊髄後角でのシナプス伝達の変化はアストロサイトの抑制により抑制できたが,異なる慢性疼痛モデルではアストロサイトの抑制は効果がなかった.

自由記述の分野

疼痛科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

神経障害性疼痛は難治性慢性疼痛の代表的なものだが,受容する神経回路でどのように成立・維持されているのか解明の余地があった.本研究では生理学的実験手法を用い,大脳皮質1次知覚野と脊髄後角では神経興奮の経時的な変化に違いがあることが初めて明確に示すことができ,脊髄後角における興奮性及び抑制性のシナプス伝達のインバランスが生じ,長期的には抑制性シナプス伝達が強く抑制されることが明らかになった.アストロサイトの活性化と慢性疼痛の関連については,これまでの報告通りに神経障害性疼痛では有効だったが,オピオイドによる痛覚過敏のような異なるモデルでは無効で,成因による疼痛維持機構の違いの一端が明らかになった.

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公開日: 2022-01-27  

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