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2020 年度 研究成果報告書

全身麻酔による脳内神経炎症機構の解明 -高齢者に最適な麻酔法の確立をめざして-

研究課題

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研究課題/領域番号 18H02898
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関高知大学

研究代表者

河野 崇  高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (40380076)

研究分担者 村田 和子  高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (50325429)
高橋 章  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (90304047)
宮武 加苗  高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (10380362)
横山 正尚  高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (20158380)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード術後せん妄 / 脳内神経炎症
研究成果の概要

術後せん妄 (Postoperative delirium: POD) の病態について動物を用いた検討を行い、以下の点を明らかとした。(1) 開腹手術と痕跡恐怖条件付けタスクを用いてPODの動物モデルを確立した。(2) PODの病態機序に急性脳内神経炎症が重要な役割を果たす。(3) 術後急性脳内神経炎症の慢性化が術後認知予後悪化の原因である。(4) 脳内神経炎症の慢性化には加齢が重要な要素となる。(5) 加齢に伴う脳内神経炎症には特に海馬と前頭前野が脆弱である。
これらの結果から、PODを含む術後認知異常の予防・治療戦略を考えるうえで脳内神経炎症を標的とした介入が有用である可能性が示唆された。

自由記述の分野

神経麻酔

研究成果の学術的意義や社会的意義

術後せん妄 (Postoperative delirium: POD) は、高齢手術患者において頻度が高く、退院後のQOL低下や就労困難のみならず、死亡率増加にも関連する。PODの危険因子は、高齢であることが一貫して報告されているが、現時点において科学的根拠の高い予防・治療方法はない。
本研究ではこれまでになかったPODの動物モデルを確立した。このモデルによりPODの病態機序の解明が前進すると考えられる。我々はこのモデルを用いてPODの病態に脳内神経炎症が重要な役割を果たすことを明らかとした。今後、脳内神経炎症を標的とした新規の予防・治療法の開発が期待される。

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公開日: 2022-01-27  

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