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2018 年度 実績報告書

敗血症の病態進行におけるヒストンの相互作用の解明とその応用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18H02906
研究機関大阪工業大学

研究代表者

川原 幸一  大阪工業大学, 工学部, 教授 (10381170)

研究分担者 丸山 征郎  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任教授 (20082282)
今泉 均  東京医科大学, 医学部, 教授 (70203304)
中島 利博  東京医科大学, 医学部, 教授 (90260752)
三浦 直樹  鹿児島大学, 農水産獣医学域獣医学系, 准教授 (80508036)
伊藤 隆史  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 講師 (20381171)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード敗血症
研究実績の概要

全世界で敗血症の罹患率は増え続けている。ゆえに、敗血症治療の確立は急務である。2016年、敗血症の定義が「感染症が疑われ、生命を脅かす臓器障害」と改定された。この改定には、Damage-Associated Molecular Patterns (DAMPs)の重要性が示唆される。DAMPsとは臓器障害の細胞から放出され、必ず個体死へと導く分子である。最近、細胞中の核内タンパク質・ヒストンが新規DAMPsと示された。なぜなら、ヒストンH3、H4が細胞傷害、血小板凝集を惹起するからである。しかしながら、他のヒストンである、ヒストンH2A、H2BがDAMPsとして証明されていない。すなわち、全てのヒストンのDAMPsとしての機能は完全に解明されていない。研究代表者らはヒストンH2A、H2BのTNFα産生能を見出し、そして敗血症の患者血清よりヒストンH2A、H2Bを検出した。よって本研究は、ヒストンH2A、H2Bの①放出経路と機能解明、②阻害剤の探索と封じ込め、③4種類のヒストンの病態進展における相互作用(関係性)を調べる。DAMPs・ヒストンの解明により、新規・敗血症治療の開発の研究基盤を確立する。本年度は①の解析を行った。その結果、エンドトキシン刺激のRAW264.7細胞において、ヒストンH2Aのみが放出されていた。興味深いことにH2Bは放出されていなかった。今後この解析を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初、ELISAを確立する予定であり、ELISAの構築を行っていた。しかしながら、ヒストンはヒトからウサギまでアミノ酸配列がほぼ同じである。したがって、抗体の作製を断念せざるを得なかった。よって、進捗状況はやや遅れている。

今後の研究の推進方策

今年度、放出経路に関して、予想外の結果となった。そのためヒストンH2A,H2Bの放出経路を確立するために、ゲノム編集などを用いてヒストン遺伝子の3’側にタグ(HA,Hisなど)遺伝子をノックインし、再度放出経路を確認する。さらに、ヒストンの放出抑制と機能阻害について検討を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Uric acid enhances alteplase-mediated thrombolysis as an antioxidant.2018

    • 著者名/発表者名
      Kikuchi K, Setoyama K, Tanaka E, Otsuka S, Terashi T, Nakanishi K, Takada S, Sakakima H, Ampawong S, Kawahara KI, Nagasato T, Hosokawa K, Harada Y, Yamamoto M, Kamikokuryo C, Kiyama R, Morioka M, Ito T, Maruyama I, Tancharoen S.
    • 雑誌名

      Sci Rep.

      巻: 8(1) ページ: 15844

    • DOI

      10.1038/s41598-018-34220-1.

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Application of a Novel Anti-Adhesive Membrane, E8002, in a Rat Laminectomy Model.2018

    • 著者名/発表者名
      Kikuchi K, Setoyama K, Terashi T, Sumizono M, Tancharoen S, Otsuka S, Takada S, Nakanishi K, Ueda K, Sakakima H, Kawahara KI, Maruyama I, Hattori G, Morioka M, Tanaka E, Uchikado H.
    • 雑誌名

      Int J Mol Sci.

      巻: 19(5) ページ: E1513

    • DOI

      10.3390/ijms19051513.

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2019-12-27  

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