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2022 年度 研究成果報告書

神経毒性蛋白の髄液代謝経路障害が示す認知障害と排泄促進による脳沈着の相違

研究課題

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研究課題/領域番号 18H02916
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分56010:脳神経外科学関連
研究機関順天堂大学

研究代表者

新井 一  順天堂大学, 医学部, 教授 (70167229)

研究分担者 中島 円  順天堂大学, 医学部, 准教授 (50317450)
宮嶋 雅一  順天堂大学, 医学部, 教授 (60200177)
菅野 秀宣  順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (90265992)
川村 海渡  順天堂大学, 医学部, 助手 (60814895)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード脳代謝 / 認知症 / 脳脊髄液 / 水頭症 / 線毛運動
研究成果の概要

脳脊髄液(CSF)は脳機能を保つため,脳活動で産出された老廃物の洗浄に重要な役割を担う.高齢者では加齢とともに脳から神経毒性蛋白の排泄が阻害され,認知症発症と密接に関連する.本研究では高齢者特有の疾患として,CSFの吸収障害を原因とした特発性正常圧水頭症(iNPH)に着目した.認知障害,歩行障害,尿失禁の症候が,CSF及び血液中タウおよびアミロイドの神経毒性蛋白量, 陽電子放出断層撮影解析により外科的なCSF排出促進による治療予後を予測しiNPHの重症度分類を提案した.また加齢とともにiNPHを発症する疾患動物モデルを作成し,病的蛋白のCSF代謝の促進による脳実質蓄積速度の遅延化を立証した.

自由記述の分野

脳神経外科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

脳脊髄液の排泄障害は,加齢とともに誰しもが起こり得る生理的な変化である.脳脊髄液の代謝は脳の恒常性を保つため,必要不可欠であり,その障害はさまざまな神経変性に関与し,認知症の主要な原因の一つとして解明すべき課題である.本研究では,脳脊髄液の排泄障害を発症原因とした特発性正常圧水頭症病態に着目し,神経活動により産出されるβアミロイド,タウ蛋白などの神経毒性蛋白を測定し,脳脊髄液排泄促進による神経症状の改善と病態ステージを, 臨床研究の知見と線毛運動障害動物モデルによる実験から髄液排泄障害の重症度を提案した.脳脊髄液代謝の調整による脳老廃物の代謝,及び神経症候の変化について新たな知見を提供した.

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公開日: 2024-01-30  

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