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2020 年度 研究成果報告書

軟骨腫瘍形成過程における変異IDHの時空間的作用の全貌解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18H02929
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分56020:整形外科学関連
研究機関京都大学

研究代表者

戸口田 淳也  京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (40273502)

研究分担者 吉富 啓之  京都大学, 医学研究科, 准教授 (50402920)
金 永輝  京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 助教 (90620344)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード軟骨形成性腫瘍 / IDH1遺伝子 / iPS細胞
研究成果の概要

軟骨形成腫瘍のドライバーである変異IDH遺伝子の腫瘍形成における役割をヒトiPS細胞を用いた解析により明かにすることを目標とした。変異IDH1を組み込んだ薬剤誘導型発現ベクターをiPS細胞に導入し、間葉系間質細胞(MSC)に分化させた後に変異IDH1遺伝子の発現を誘導した。その結果、活性酸素種(ROS)の産生が増加し、それに伴いDNA修復機構が作動し、p16遺伝子の発現が亢進することで細胞老化が誘導されることが判明した。この現象は軟骨形成腫瘍の発生母地である骨髄内のような低酸素下で培養することで回避できることが判明し、軟骨形成腫瘍の発生機構の一部が明かになった。

自由記述の分野

整形外科

研究成果の学術的意義や社会的意義

軟骨形成性腫瘍におけるドライバー変異であるIDH1遺伝子の変異は、内軟骨腫においても軟骨肉腫と同頻度、存在しており、その悪性化における役割は明かにされていない。今回の研究によって、これまで想定されていなかった変異IDH1が増殖を抑制する作用をもつこと、そしてその作用が軟骨形成性腫瘍の発生母地である骨髄内環境で抑制され、その結果ゲノム及びエピゲノムの変異が蓄積されることで悪性化へのプロセスが進むことが明かになった。この成果は軟骨形成性腫瘍の発生機構そしてIDH1遺伝子の変異との関係を理解する上で意義ある成果であり、新規治療法の開発にも貢献するものであると考える。

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公開日: 2022-01-27  

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